インプルーブ尾張社長×松本慶祐監督対談#03 「キャラクター誕生からアニメ制作までの道のり」
―インプる君のアイデアはどこから?―
尾張: インプる君のアニメは…
まぁ元々キャラクターっていうのは、『インプる君』って、このキャラクター作ったんですけど。
松本: キャラクターが先なんですね。
尾張: キャラクターが先なんです。これは本当に会社作ってから数年後ぐらいに生まれたキャラクターなんですよね、実は。
で、まぁよく「豚ですか?」とか言われるんですけど。いや、猪の子供のウリ坊ですと。で、「なんで猪なの?」と言われると、自分は性格が結構まっすぐなんですよね。あんまり変化球を使いたくない人間なんで。
松本: 猪突猛進。
尾張: 猪突猛進やと。ていうことで、まぁイノシシがそうですよねと。で、その時にまだインプルーブっていう会社を作りたてというか、まだ若かったので、これから育っていくということで、まあ子供の…
松本: なるほど。
尾張: イノシシの子供のウリ坊を、これをうちのキャラクターにしようと。で、他もあんまりウリ坊のキャラクターってないので。
松本: 確かにそうですね。
尾張: クマとかね、パンダとか色々ありますけど、ウリ坊ってないんですよね。
松本: 確かに。
尾張: で、なんでアニメを作ったかって言うと。
松本: そうですよね、キャラクター先に作って。
尾張: そうなんですよ。で、ブランディングのために、そのキャラクターをもっと立てていこうと。これはRIZIN(スポンサー)を始めて、初めは看板に社名だけ載せてたんですよね。『インプルーブ株式会社』と。でも「これ誰も覚えへんな」と言うことで、ちょっとキャラクターを付けようっていうので、インプる君を付けて。それならまぁ、可愛いから覚えてもらえるやろと。
で、「あっ、これは社名じゃなくて、キャラクターをもっと前面に出した方がいいな」というので。それなら、どこの企業でもそうですけど、マスコットキャラクターはあるけど、これが実際に動いてるとか、アニメになってる会社ってあんまりないよねと。
ってなると、これが実際にアニメで動くと、もっとこう注目を浴びるというか、認知が上がってくるんじゃないか、ファンが増えるんじゃないかと。で、アニメ作ろうと思った時に、自分はもうその時ポンコツクエストのファンなんで。
松本: あ、もうその時すでに。
尾張: その時すでになんですよ。で、松本さんというか、ポンコツクエストの会社にちょっと連絡を取ったんですけど、まぁ自分が直で取ってないんですけど、取ったら…。で、松本さんに作ってほしかったんですよ、初めから。だけど断られちゃったんで。
松本: (笑)僕が断ったわけじゃないですよ。
尾張: 残念ながら断られて。
松本: 会社の都合だったんだと思いますけど。はい。
尾張: そうですね。「いや、ちょっとやってません」というので、当時ちょっと別の、アニメ会社さんに頼んで。
松本: あ、そうだったんですね。
―新シリーズのオファーを受けた時の心境は?―
松本: オファーがあった時は、(Xの)DMで来て。(自分と社長の)間に入ってる方に連絡していただいたんですけど、「怪しいな」と思って(笑)
尾張: そりゃそうですよね。
松本: 「なんか怪しいDM来たな」と思って。でもフリーランスとしてなりたてだったんで、身軽ではあるんで。ちょっと話聞いてみたら、まあ社長が結構「自由にやっていい」という話で。「ちょっと挑戦してみようかな」みたいな感じで。
ポンクエがそんなに好きで、僕にお願いしてくれてるんだっていうのは、ちょっと、ありがたい事なんで。
尾張: 何年越しかで、ようやく。
松本: 繋がったんです。直接言えばよかったって言う。
尾張: そうなんですよ。で、連絡取ったのも、フリーになったっていう情報を見たんですよ。
松本: ああ、はい。
尾張: だから、前のそのポンクエの会社というか、まぁちょっと関係性が分かんないんですけど。そこからなんか出たみたいな…記事かなんか見たんで。
松本: そうですね。はい。
尾張: あ、これはチャンスやと。で、ちょっと間の人、すごい顔広い人なんで「知ってるかな」「直接繋がってるんちゃうかな」ということで連絡取ってもらって。まあ、直接は繋がってなかったんですけどね。
松本: DMで来ました。
尾張: で、DMで…怪しいと(笑)そりゃ怪しいですよね。
松本:なんか、最初は正直あんまり乗り気ではなかったんですけど、考えてるうちに、なんかこう「派遣会社と何か繋げられる設定ないか」とか考えてるうちにちょっと楽しくなってきて。で、今は割とノリノリでやってるって感じですね。
―声優をした感想は?―
松本: そう、(社長に)やっていただいたんですよね、声優を。
(リニューアル前のアニメで)元々『おハムさん』というキャラで。
尾張: そうですね、おハムさん。今までは自分の会社で夜に、マイク買って一人で。
松本: あっ、そんな手作り感でやってたんですね。
尾張: そうです、そうです。自分の席で。
松本: 自分でやってたんだ。
尾張: パソコン繋いでこうやってやってたんですけど。ちょっと防音とかがなってないので、トラックとか走ると雑音入るんですよ。(笑)だから夜にやってるんですね。あまり走らない夜に。
って言うのでやってたんですけど、今回新しくと言うか、初めて…
松本: ねぇ、カッチリした所で。
尾張: カッチリしたスタジオに入らせてもらって。「おお、なんかよう見るやつや」と。「声優さんがようやってるやつや」と思って。
松本: マイクの前でこうやって(ヘッドホンを付ける動作)
尾張: ちょっとウキウキしつつ。やっぱりあんなとこに入ると緊張しますよね。
松本: いや、緊張すると思います。
尾張: で、インプる君のね、声優さんもいらっしゃって。
松本: はい、相沢舞さん。
尾張: 挨拶させてもらって。インプルる君の声も、だいぶ可愛い声になったので、いいなぁと。
松本: 僕が前ちょっと作ってたアニメで、その相沢舞さんと一緒にお仕事してて。なんか声が可愛いのと、なんかこう、コント適性みたいな。コント適応能力みたいなのが高いなって。
尾張: そうですよね。それ重要ですよね。
松本: って言うので、今回ちょっと僕が作るってことで、オファーもしやすかったし。
尾張: 本当に台本が面白くても声優能力なかったら、ほんまに駄目ですよね。面白くなくなりますもんね。
松本: 社長の事も褒めてました。「上手い」って。そのプロの声優さんも。
尾張: あ、そうですか。
松本: いい声だって。
尾張: まだあんまり発揮できてないんですけどね。
松本: あ、そうなんですか(笑)